シャリシャリのフローズン日本酒「みぞれ酒」を愉しむ方法。

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外でビールが飲みたくなる季節が近づいてきている気がします。(花粉やばいけど)

昨年、生ビールの新体験ということで、 「キリン一番搾りのフローズン<生>」という画期的な商品が発売されましたが、 少しずつあたたかくなってきて、あのフローズンの泡のシャリシャリ感が恋しくなってきました。

最近はもっぱら日本酒にはまってるのですが、 そういえば日本酒でもシャリシャリのが飲めるお店があるんですよ。

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このお店、お客さんは外国の方がやたら多いのですが、店の奥には全国各地の50種類以上の 日本酒のカップ酒がずらーっと並んでいるのです。カップ酒は、ラベルのデザインを見て直感で選ぶも良し、 メニューをじっくり見て、自分の出身県のお酒を探したりするのも良し。


なお、まえふりをした通り、buriのカップ酒は液体でなくフローズン状で提供されるのですが、 奥の冷蔵庫からカップ酒を取り出し(このときまだ日本酒は液体)、 店員さんが「パンッ」とカップを叩くと、あら不思議。フローズン状の日本酒に早変わり!

店員さんにこの不思議現象がなぜ起こるのか教えて!とお願いしたところ、「buriの冷凍庫は特殊な冷凍庫なんだよー」と今思えば答えのようで答えじゃないような 回答をもらい、そのときは「へー、そうなんだ。」と信じていたのですが…w
どうやらサントリーグルメガイドさんの取材によると、 "冷蔵庫にマイナス13度で8時間程度保存されており、フローズン状態で味わえる。" とのこと…まあ、合ってるか。。

しかしやっぱり、「パンッ」と叩くというところになにかひみつがありそうだなあと思ったので、 ちょっと調べてみました。


「みぞれ酒」って何?

過冷却状態に冷やされたお酒をグラスに注ぐと、一瞬で凍ることを活かしてフローズン状態にしたお酒のこと。

◆なぜ、お酒が"みぞれ"になるの?

原因は「過冷却」という物理現象。
清酒は、通常-7℃から-10℃で凍るところをゆっくり静かに冷やすと -12℃から-15℃程度まで、液体状態を保つ。 この状態を「過冷却」と言い、ここにわずかな衝撃が加わると その衝撃をきっかけとしてお酒の分子が 次々と結びつき結晶化する。

過冷却状態って?

-12℃以下でも液体のままを保った過冷却状態 ゆっくりと時間をかけて静かに冷やすと、 凝固点を越えてもお酒の分子が結晶化せず、液状を保ちます。 これが過冷却状態。 

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ほー。なるほどねー。
「過冷却状態のお酒に衝撃を与える」ことで、 これでburiのフローズンカップ酒ができていたのですね。謎は解けた!!

 

原理の説明は白鶴さんのページを参考に紹介しましたが、 京都の玉乃光酒造さんは結構前から「みぞれ酒」用の冷蔵酒を作られてるようですよ。

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☆玉乃光酒造さんリコメンド、「みぞれ酒」をおいしく作るポイント 

アルコールを添加した酒だと、凍らせることで酒の味が変わってしまうこともあるので、 「みぞれ酒」には純米酒がベストとのこと。 玉乃光酒造さんの「みぞれ酒」用のお酒は、 "自家精米した山田錦などの酒造好適米をふんだんに使って醸した純米吟醸酒"で、 パック容器による「みぞれ酒」の製法は、玉乃光酒造さんの特許(特許 第3305582号)となっているそうです。すごい。

 


【HOW TO おうちで「みぞれ酒」】

①家庭用冷蔵庫で温度と時間をきっちり管理して作ってみる「みぞれ酒」

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  1. 冷蔵庫と冷凍庫の温度を測る。冷蔵庫は5度、冷凍庫はマイナス20度。
  2. 日本酒(缶入り)を、24時間冷蔵庫に入れて5℃くらいに冷やす。
  3. アルミ缶の中蓋をはずしたあとポリの外蓋をきちっとして冷凍庫に移し、1時間半待つ。
  4. デキャンタとグラスも冷凍庫で同じく1時間半冷やしておく。
  5. 1時間半たったら、缶とデキャンタを取り出して、アルミ缶のポリ蓋をとってちょっと高いところから冷えたデキャンタに注ぐ。

これでおうちでみぞれ酒ができるそうです…が、温度と時間管理がめんどくさそうw
あと、家庭用冷蔵庫は庫内の温度がかなり変動するようなので、 この温度と時間もご使用の環境や冷蔵庫に合わせてそれぞれ最適条件の設定が必要みたいです。
玉乃光酒造さん的には、もちろんお酒は"コンビニでも手軽に買える「純米吟醸 玉乃光 アルミ缶」や 純米吟醸 玉乃光 冷蔵酒 パック入り」"がおすすめとのことです。


②便利な機械に頼って作ってみる「みぞれ酒」の作り方

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文明の利器なのかどうか分かりませんが、「アイスクリームメーカー」があればできる! というのが白鶴酒造さんおすすめの方法らしいです。①のように温度と時間を細やかに管理しなが作るという ある種の実験ぽさを割愛して、機械でやっちゃいましょう!という作り方ですね。

◆準備するモノ
アイスクリームメーカー
・日本酒
・グラス

<つくりかた>

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貝印 アイスクリームメーカー DL0272

貝印 アイスクリームメーカー DL0272

白鶴酒造さんリコメンドは「貝印アイスクリームメーカー」と 日本酒は「上撰 白鶴 生貯蔵酒」とのことですが、なんで貝印製なんだろう・・・??
そして、なんとこちらはネットショップでセット発売中。

「おうちでみぞれ酒」、ホームパーティやこれからの季節、お花見の余興?とかにも良いのではないでしょうか!というか、やりたい。(そして、横着なわたしには②のセット購入がてっとりばやいかな…いや、buriに行く方が早いかw)

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