「本の虫」はいつまでたっても「本の虫」。
※画像はイメージです。
きのうBRUTUSの編集長、善太さんのインタビューを読んだのです。
”――「本の虫」になりはじめたのは、いつぐらいからですか。”というインタビュアーの方の問いに対する善太さんの答えを読んでいて、昔の自分にオーバーラップしてしまったのでこころに浮かびゆくよしなしごとを云々かんぬん。
チビの頃はブルーナのミッフィーシリーズ、ノンタンシリーズ、名作絵本シリーズを母と父に読み聞かせてもらっていたのを今でも覚えてる。(ノンタンは誕生日のやつが一番お気に入りだった。)
- 作者: キヨノサチコ
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 1980/12/17
- メディア: 単行本
- クリック: 11回
- この商品を含むブログ (23件) を見る
その後、福音館書店の「こどものとも」を定期購読してもらっていたのも良く覚えている。縦長のと横長のと正方形っぽいのと3種類くらいあったような。
幼稚園に通うようになってからは幼稚園の図書館の本もいっぱい借りていた。かこさとしさん、五味太郎さんのシリーズや、もちろんぐりとぐらとかも。
みんな大好きアンパンマンについてはあまりアニメも絵本も見せてもらわなかった記憶があるけど、唯一持っていた絵本のアンパンマンがやたら怖かったのは今でも覚えている。
- 作者: やなせたかし
- 出版社/メーカー: フレーベル館
- 発売日: 1976/05
- メディア: 単行本
- 購入: 13人 クリック: 1,340回
- この商品を含むブログ (57件) を見る
↑あった!これ、挿絵が怖いんです。
と、絵本の時代から小学校に入って、学校の図書室はもちろん市の図書館には週一で本を借りに行く習慣があり(両親も本を借りていた)、ホントにたくさんの本を読んでいたんだと思う。
もちろん家にも大きな本棚があり、父の本棚はとても立派でたくさんの本がぎゅうぎゅうにつまっていた。文庫本からハードカバーがずらりと並ぶ中になぜか「うる星やつら」とかも揃っていて、さらに手の届かない上の段にはなんだかすごい装丁の源氏物語や枕草子もあった。(父は大学で国文学を専攻していたらしい)
まだ少女と呼べる頃の齢のわたしは、図書館で借りて読める本だけでは飽き足らず、小学校の高学年に入るころには父の本棚から勝手に本を拝借していろいろ読んでいた。
なかでも吉本ばななさんと山田詠美さんの本を好んで読んでいた(母の本棚からは林真理子さんの本を拝借したりしていた)。小学生なのに三浦綾子の「氷点」シリーズをむさぼり読んでいた時はちょっと母から注意されたような記憶もある。
- 作者: 山田詠美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/02/28
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 38回
- この商品を含むブログ (100件) を見る
家にあったのは河出文庫の方だった気がする。この山田詠美さんの「風葬の教室」を読んだのは多分、引っ越してあと1年だけ新しい小学校に通わなければいけなかった6年生の時で、その後中学生にあがって最初の夏休みの読書感想文でこの本を選んで感想を書いたら、国語の先生に職員室に呼び出されていろいろ心配されたりした(いじめられてるんじゃないかってね)。
背伸びをしたかったのもあるんだろうけど、父の本棚にある本はどれもとてもおもしろかった。ちゃんと面と向かって「貸してね」といって借りれる本とこっそり借りて読む本とあって、やっぱりこどもながらに文学というものの振れ幅やフィクションの世界で広がる話にすごく惹かれてたんだなあと今でも思う。
一方、マンガやアニメはほとんど見せてもらえなかった。
小学生のとき、竹内直子先生のセーラームーンが大流行していたのに、アニメは見せてもらえない、雑誌「りぼん」は買ってもらえても「なかよし」はダメ、もちろんコミックスを買うのもダメ。なのでもっぱら友達のおうちで読ませてもらってなんとか友達の話に追いつこうとしていた。それでもやっぱり限界はあったし、禁止されてることに反抗もできなかったのでもやもやしていて。今はその反動でマンガやアニメを思いっきり楽しんでいるんだと思う。
美少女戦士セーラームーン・iPhone5対応キャラクターハードケース(シルエット)SLM-02SIL
- 出版社/メーカー: モノモード
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る
↑こないだこんなグッズ予約しちゃったし。4Sのだけど。
閑話休題。
大学では一応文学部だったので、純文学と呼ばれるモノや学校の教科書に載っていたけどきちんと読んだことがないような作品をたくさん読んだ。梶井基次郎の「檸檬」を借りて、学校の裏にあるお寺の縁側にぼやーっと座って読みふけったりしていたのは、今思うと恥ずかしい。でもあのそこはかとなく自分の時間がある大学生のときになぞるように日本の文学を読んでおいてよかったなあとは思う。だって今やろうと思うと、他にやりたいことがいっぱいあるし、やらなきゃいけないことも多いから。
つらつらと書きすぎて、どこに着地させるかわからなくなってきたけど、私も善太さんと同じくやはり両親の本棚で育てられたのだなあとしみじみと振り返りながら、一度は出版社ではたらくということを第一志望に就職活動をしていたなあということも合わせて思い出したり(いや、忘れてはいなかったけど)。
女性誌じゃなくて、単行本の装丁とかに関わりたいと意味不明な野望を最終面接手前で語った場所に、回り回って全然違う立場でお邪魔することになるとか、はずかしすぎて自分で穴掘って埋まりたくなるけどね。でも、まあそんな時間を経て今ここに居るんでしょうね。
そうそう、もうはてなブログのお題変わってる気もするけど、夏の1冊といえばこれかな。
- 作者: 吉本ばなな
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1998/06
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 182回
- この商品を含むブログ (289件) を見る
「キッチン」を読んだのが夏だったのです。あと同時収録されている「ムーンライトシャドウ」という作品が「キッチン」のつづきの話なんだけど、これに出てくるカツ丼がおいしそうでおいしそうで…。それは夏と関係ないか。でもおいしそうなんです。
実家の本棚から勝手に厳選して東京まで持ってきた5冊の中にも「キッチン」は入ってます。読んだことない方は是非。短いし読みやすいですよ。
(書かなきゃいけないことをそっちのけで書いちゃった。。。)