あをによし奈良の都は、咲く花のにほふがごとく今盛りなり。
表題は万葉集の歌を拝借しましたが、まさにその小野老の歌のように奈良の都は梅の花が今が盛りとばかりに美しく照り映えていました。
まだ少し肌寒さは残りますが、陽射しはすっかり春の陽気。
昨日の夕方頃から天気は崩れ始めたようで、また前日は風が強く曇りの一日だったそうですが、この日は青空に薄く刷毛をすべらせたような雲が見えるくらいでちょうど良い季候でした。
春が来たと思わず叫んだ!
薬師寺では写経体験ができるのですが、薬師寺の北受付を出てすぐのところに写経道場があり、その手前に見事な梅並木があります。
花粉症なのでマスクをしていたのですが、一歩踏み入れるとすぐに「梅の香り!」とわかるくらい好い香りが漂っていました。合計何本生えていたのか数え忘れましたが、紅と白が交互に植えられていてそれはそれは見事でした。梅林というのは見たことがあるけど、並木になってるのは初めて見たなあ。
めずらしい梅の枝を発見
同じ枝に白いはなびらと桃色のはなびらの梅が咲く木があると薬師寺の方に教えていただいたので探してみたところ、見つけました!
並木の間隔が狭いからか、いつからかひとつの枝に桃色の梅が咲くようになったとのこと。生き物って不思議だ。
薬師寺さんでは写経道場の入口で首に輪袈裟を掛けてから、丁子(ちょうじ)を口に入れて体内を清めます。さらに道場の中にある香象(象の香炉)をまたいで身体の外部を清めてから着席。文字を書く前のこの準備がなんだかかなり本格的でした。
いろはにほへと
道場を出て、空がまぶしくてふと地面を見ると紅白の花びらがいっぱい。梅の次は桜の季節が待っているのだなあと、本格的な春の訪れが待ち遠しくなりました。
薬師寺さんのあざやかな朱色が好き
神社は朱というイメージがありますが、薬師寺さんはお寺にはめずらしく朱色の印象がとても強いお寺です。回廊の窓の緑と柱の朱色のコントラストが好き。
あとは近鉄西ノ京駅がとても近いので電車の音がガタンゴトンと聞こえるのも好きです。世界遺産がぽっと町中にあるって改めてすごい。
仏像も麗しい
中門から後ろを振り向いたら意外と良いアングルで撮れた!
薬師寺さんには日光・月光菩薩という歴史の教科書に載ってる級のちょうゆうめいな仏像がいらっしゃるのですが、写真NGなので門番のイケメンの写真をこっそりコレクションしています。ふふふ。
仏像といえば
みうらじゅんさんの仏像探訪記・仏像放談というコンテンツがすごい好きだったのを思い出しました!
JR東海 | うまし うるわし 奈良 | みうらじゅんの仏像探訪記 | 唐招提寺篇
残念ながら薬師寺篇はないようですが、薬師寺にほど近い唐招提寺篇がありました。「仏像とフィギュアスケート」とか「仏像とスイーツ」とかわけわからないけど、おもしろいんですよねえ。みうらさんすごい。
奈良はおとなになってから訪れるととてもおもしろい場所だなあとしみじみ。あと、JR奈良駅の駅ビルに私の大好きな日本酒「風の森」が常時取り扱っている酒屋さんがあることを確認しましたので今後は定期的に仕入れに行きたいと思います。
(せっかくお花の話してたのに、結局お酒の話で終わるというw)
風の森、まさかのアマゾンでオーダーできる件……!