林ナツミ『本日の浮遊』展で、重力に逆らって浮遊する少女の姿を見上げてきた。

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林ナツミ「本日の浮遊」展 supported by une nana cool

会期:2013年3月26日(火)-2013年3月31日(日)11:00-20:00
会場:スパイラルガーデン(スパイラル1F)
   東京都港区南青山5-6-23
料金:無料

林ナツミ『本日の浮遊』展 supported by une nana cool | EVENT SCHEDULE | SPIRAL WEB


ブックマークニュースで知って、harunaさんのエントリを読んで、林ナツミさんも「よわよわカメラウーマン日記」というブログも知らなかったけど、個展のメインビジュアルになってる写真のインパクトがすごくて。

宙に浮く写真「本日の浮遊」の林ナツミさんが個展 東京・南青山で3/31まで - はてなブックマークニュース

林ナツミ『本日の浮遊』展で6mを超える浮遊写真見てきた - インターネットもぐもぐ


『本日の浮遊』というテーマで1日1カットずつUPされているアーカイブ写真を過去までさかのぼって全部一気に見てしまうくらい、惹き付けられてしまいました。

よわよわカメラウーマン日記

本日の浮遊 Today's Levitation

本日の浮遊 Today's Levitation

林ナツミは「よわよわカメラウーマン日記」というブログで、 2011年元日より『本日の浮遊』と題し、自分自身が宙に浮いている写真を 1日1カット発表するプロジェクトを始めました。 その日彼女が訪れた場所で、自分がジャンプした瞬間を撮影するというシンプルな写真です。 それは、ジャンプの瞬間の事実を写しながらも、重力を無視した超常現象にも見えます。 この写真が1年間の日記として発表されることで、物理的法則から 自由なひとりの女性をめぐる神話的世界が、われわれの現実世界と地つづきで リアルな存在として立ち現れます。
―via 林ナツミ『本日の浮遊』展@スパイラル イベントスケジュール


彼女のプロジェクトの主な舞台はブログやSNSといったインターネットの世界です。
彼女の真似をして、自分でも浮遊写真を撮ってみる人が出てきたり、 世界各国のメディアが取り上げ、拡がっていき、今それがインターネットを飛び出して 6メートルを超すスパイラルのあの吹き抜けのアトリウム空間に吊されている風景を是非この目で見ておきたいと思ったのでした。


受付のスタッフの方に「写真はだめですか?」とおそるおそる伺ったら、フラッシュ無しの撮影であればOKですと言っていただけたので、写真撮ってきました。

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 "重力を無視した超常現象"に見える写真は、まさに「浮いている」・「浮遊」ということばがぴったりだと思うのですが、都会のビルを背景に本来居るべきではない高さに居る少女の姿は、意志を持って「飛んでいる」ように見えました。(駅のエスカレーターを上っていこうとしている写真も「飛んでいる」の方に思えた。)

あと、この「飛んでいる」と感じた方の写真を見たときに、既視感があるというか体に記憶がある感じがして気持ち悪いなあともやもやしていたのだけど、いま分かりました。

夢の中で「空を飛ぶ」というか「空中移動」をする時、私はあの都会のビルが背景の写真みたいな飛び方で飛んでいるからでした。(さらにもっと言うと、空中移動で加速したいときはその体勢でバタ足をすると加速をします。夢の中の話ですが。)


8メートルのパノラマ写真も、 個展のメインビジュアルの6メートルのタペストリーもよかったけど、個人的には全13点の中では桃色のラインが2本入った電車(どこの電鉄のだろう)から 赤い服を着た女の子がふわりと出てきてるやつが好きかもです。
(黒猫を抱いて浮いているのも捨てがたいけど。※この写真です。)

見れば見るほど、合成なんじゃないのかなあと目をごしごししたくなるのですが、彼女のブログにどうやって撮影をしているかの説明がありました。

「本日の浮遊」の撮り方
(浮遊の写真で実際に行っている方法)
- 使用機材とシャッタースピード
・カメラボディ: Canon EOS 5D Mk2 レンズ: Canon EF50mm F1.2L USM, EF24-70mm F2.8L USM, PENTAX 67用レンズ (アダプター使用)
・三脚: ジッツォ・ラピッドポール式三段+ボール運台(80年代製)
・シャッタースピード: 1/500秒以上 (暗いときは1/320秒まで許容)

- 誰かにシャッターを押してもらう場合
凝った撮影をする場合は、友だちにお願いしてシャッターボタンを押してもらいます。まず浮遊する位置に友だちに立ってもらって、構図とピントを決めます。その後浮遊する位置に行って友だちと入れ替わり、友だちにはカメラのところへ行ってスタンバイしてもらい、跳んだタイミングでシャッターボタンを押してもらいます。

- セルフタイマーの場合
EOS 5D Mk2のセルフタイマーは最長10秒です。10秒間でカメラから離れられる距離が最長撮影距離となります。浮遊する場所と構図を決め、手動でピントを合わせます。シャッターボタンを押したら、浮遊場所に走って行ってポーズを決めて、カメラ全面の赤ランプの点滅 (10秒のカウントダウン) を確認します。 点滅が早まったら、あとは勘です。うまくいくまで何度でも跳ぶ必要があります。

「あとは勘です。」ってw
なんだか難しそう&根気も要りそうだけど、いつか浮遊写真撮ってみたいです。

あとスパイラルは作品が展示されてるアトリウム空間の真横にカフェがあるので、 写真の前に突っ立って眺めるのもいいけど、そこからぼんやり眺めるのもよさそうです。

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via @ishitanimasaki on miil
(この写真がすてきだったので、そう思ったのでした。)

物販はスパイラルに入ってすぐの左手でやってます。この個展をスポンサードされてるワコールさんのウンナナクールというブランドが女性用下着とか腹巻きとかを販売されていて、そこに『本日の浮遊』展のポストカードとか少女の形のアップリケとかもうってました。アップリケは結構種類があって、ウンナナクールの下着にくっつけてくれるみたいな実演サービスもされてました。

une nana cool - ウンナナクール ※下着のサイトです。開くときご注意。

このサイトにアップリケも載ってますね。セクシー系というかポップでかわいい&ワコールさんのブランドなのでちゃっかり機能的みたいなかんじ。
結構レジに列ができてたので、ポストカードも買わずに退散しました。数が少なくなってたけど会期中は補充されるっぽいです。ほんと31日までなので間に合う方はぜひ。


今夜は空を飛ぶ夢が見れそうな気がします。

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